ジェームス ディーン

希望の壁

1985年(昭和60年)ハリウッド映画界の神話と言われたジェームズ・ディーンのファンの大西清太が、アメリカの事故現場カリフォルニアのコレームにメモリアル彫刻を設置する意向で、《希望の壁》Le mur de l’espoir を依頼した。 水井は、3年間にわたって現地にも足を運び準備を進め、水井の住まいであるフランスのラコストの石灰岩を使用し、150トンの巨大作品(13m x 4,5 x 1.2)として完成したが、現地の土地の所有者との折り合いが最終的につかず、現地設置には至らなかった。本作には、ディーンの死は多くのファンを悲しませた絶望であったが、残された彼の映画作品がその絶望を開くという意味がこめられている。裏側には往時のディーンの顔が彫刻されている。作品は2006年(平成18年)ディーンの事故死から51年後に、水井の住まいであるラコストの庭に野外設置という形でおさまっている。

水井康雄 慶子 / アシスタント

写真 イアン コック

希望の壁

Ian Cook © www.iancookphotography.com

© Photographie : collection personnelle Yasuo Mizui

ジェームスディーン 

ジャーナリスト、ジャンノエル・コーグとの出会い

ジャン ノエル ・ コーグはジャーナリストであり、ジェームス・ディーン に関する本を 出版している。ジェームズ・ディーンへのオマージュとして作成された『希望の壁』は、二人をひ来合わせました。彼は水井の良き友人になり、水井の死後も、いくつかの回顧展 の実現に尽力を尽くしている。

2006年 ラコスとの自宅にて フランス
美代子夫人を2005年に亡くし、これまでの感謝を込めてラコストの住人を
自宅の彫刻の敷地内に招待し、もてなした。ジャンノエルにインタビューされる水井。